今から丁度一年前の2019年4月6日に桜の前で撮影した写真が見つかったので、ベントレーの可愛い所について書いてみます。6.0リットルツインターボW12エンジンという世界的にも最大級のハイパワーエンジンを搭載して、最高出力625ps/6000rpmと最大トルク800Nm/2000rpmを発生する弩級ハイパフォーマンスカーですが、実際にはユルユルなところがある可愛いヤツなのです。本当は可愛いおベントレーの実話の数々をお届けします。

リアビューカメラを起動しちゃう

まだ新車販売から5年も経っていないのにアチコチが故障というか未完成で、中でも走行中に「リアビューカメラを起動します」と液晶モニターに出てきて、毎度キャンセルを押さないといけません。ベントレー乗りは富裕層の渋いオジサンか、激悪なオトコが乗っているイメージですが、助手席に乗って幹線道路を流しているときに突然リアビューカメラ起動したら間抜けですよね…。しかも1日何回もリアビューカメラがついて、痺れを切らしてコーンズに修理に出しても「原因が分かりませんでした」と帰ってくる始末。きゃわわですよ。

EPCランプが付く

高速道路でバフィーんと加速すると、EPCランプが付いて12気筒のエンジンの半分がゴトゴト、ボコボコと音を立ててアイドリングも安定しない状況に…。パニックになり修理工場に連絡しても原因不明。エンジンOFFで1時間経ったら何故か治りました。レッカー車で修理入庫しても症状が再現できなかったと返却される始末に。

ハードディスクが使えない

なぜかHDDが7GB空き容量と表示されているのに取り込めない症状が…。Bluetoothも表示があるのに使えない。実装されていない機能まで押せるようになっている謎のナビ仕様。
音楽はCDを入れるしかないのです。

iPhone4までしか対応していない

年式が新しいにも関わらずライトニングケーブルに非対応で、iPhone4までの平べったいケーブルしか刺さらない仕様です。新型コンチネンタルGTにはCarPlayといってスマホと連動する便利な機能がありますが、ちょっと前のベントレーはCDかSDカードで曲を再生するしかありません。

エンジンを切るとミラーがたためない

元々BMW乗りだったので驚いたのですが、エンジンを切ると様々なことができなくなります。ウィンドウを上げ下げしたり、ミラーを畳んだり、BMWでは当たり前にできた事が全然できないのです!
そしてエンジンを切る前にしっかりとライトをOFFにしておかないと、エラーが表示されて、再びエンジンをONにしないといけないという謎仕様です。まじでベントレーの設計者は一度もドイツ車に乗ったことがないそうです。

ガソリン残量1/4から激速で減る

BMWというのはガソリン残量が減って赤いメモリまで到達しても、ギリギリまで粘って走ってくれます。なんなら残りの走行距離が0kmになっても、そこから真のサービス残量として10キロ以上走行できるのです。しかし燃費が公表値で6.7km/L、実測が2~3km/Lのベントレーはガソリンメーターが1/4を切ると、飛ばしていなくてもモリモリとガソリンが激速で減っていきます。しっかり見ていればメモリが下がるのが分かるくらいです…。

システムはスタート中です

エンジンを付けると2回に1回は表示される「システムはスタート中です」なんか中華製アンドロイドを再起動している感じの謎設計。別に起動に時間はかかっていいから、もうちょっとなんか無かったのかなと思います。

音声入力がおばかすぎる

10年前の初期のSiriよりも聞き取りが悪い音声入力があります。音声入力ボタンを押して「目的地!」と言うと「DVDやオーディオデータの入ったCDは利用できません」何度も「目的地!」と言うと、「目的地をどうぞ、駅、住所をどうぞ」となり、そのまま懲りずに何度も「東京都!」と言います。10回以上言うと、「京都府ですね?」
ちが〜う!となり、「いいえ」と発音します。とにかく目的地を正しく入力できるころには、既に目的地に付いているくらいの低性能です。ドライブデートで会話のネタ切れの時に使うくらいしか利用方法が無いのです。

いっそのことアルナージに乗って、社外ナビを付けた方がサクサクに動くかも?もちろん純正のナビは案内中にフリーズしたり、明後日の方向を案内したりとエキサイティングです。

シートのマッサージ機能

マセラティ・クアトロポルテのマッサージ機能も大概でしたが、ベントレーのマッサージ機能も笑えるほどです。人差し指で桃の硬さを調べる程度か、または猫が新しいおもちゃを肉球で確かめている程度の強さしかありません。
背中をさすってもらっているということは分かりますが、とても疲れた肩こりを癒せるようなものではありません。これもジョークグッズの一つでしょう。

ハザードランプの位置がおかしい

ハザードランプがシフトレバーの右側にあり、非常に押しづらいのです。大抵の車はダッシュボードやセンターコンソールの中央にありますが、ベントレーコンチネンタルGTはシフトレバーの横に小さくあります。右ハンドル仕様車であれば良いのですが、左ハンドルの場合はドリンクホルダーにペットボトルがあると絶対に押すことができないので、急な渋滞などでは不便極まりないのです。

究極のドッカンターボ

近年の完成度の高いNAのようなフィーリングのツインターボに慣れたBMW乗りからすると、このコンチネンタルGTは信じられないほどのドッカンターボです。日常的にゆっくり運転していても、ちょっとした時に回転数があっていないと少しアクセルを踏んだだけなのに馬のように蹴り上げられて加速します。
例えば赤信号を見て減速中、運良くそのまま青信号に切り替わってアクセルを踏みます。すると全然加速しない…「あれ?」っともう少し踏み込むとドッカーン!!優しく丁寧に踏み込もうと関係なく、ターボが付くと爆速、つかないとトロトロという昔の改造スープラのような感じなのです。

愛が溢れるベントレー(お金も…)

そんな訳で、厳ついコワモテのオジサンが乗っているベントレーも、可愛いキュートでチャーミングな場所がたくさんあるんです。特に完成度の高い国産車やドイツ御三家に慣れていると、こんなことで!とショッキングを受ける日々なのです。

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1989年 静岡市出身。主な執筆分野:ライフスタイル、旅行、料理、お酒。