無化調な食生活による身体の変化

はっしー

私は3年ほど前まで「化学調味料」や「果糖ブドウ糖液糖」を日常的に摂取する生活をおくっていました。尊敬するR氏の影響によって、それから食生活を悔い改め化学調味料や食品添加物をさける生活をおくっています。

食生活を改めてからは今までとうってかわって熱心な無化調主義になったのですが、私は化学調味料がキケンだとは思っていません。現代はあらゆる加工食品に添加され、デパートの地下の高級食品にまでに使われる時代です。多くの食品添加物は十分な安全性が確保されていると思います。ただし単一の添加物は安全ですが、複合的な添加物を長期に渡って多量に摂取した結果がどうなるかは誰も予想できません。例え毒性の低い薬も、さまざまな飲み合わせで長期的に摂取すれば、それがどんな結果をもたらすかは予想できないのと同じことです。

無化調な食生活による身体の変化

「化調(化学調味料)をやめて健康になった!」なんて嘘をいうつもりはありません。長期の摂取による病気の因果関係を証明できるほどの知識もなければ研究もしていません。確実に身体に害のあるアルコールだって日常的に飲んでいます。
ただ私自身の実体験として、化調断ちをしてから数ヶ月で明確な「味覚の変化」がおこりました。

化調と液糖をやめると3ヶ月ほどで味覚がするどく研ぎ澄まされました。私の場合、具体的にはアミノ酸に対する味覚の閾値が下がりました。台湾茶(品評会向けのコンクール入賞茶)を何種類か常飲しているのですが産地による差が明確に分かるようになり、薄くてもお茶のコクをしっかり感じることができます。
梨山や阿里山であれば繊細な花のような香りにトーンの薄いコクを感じますし、杉林渓はミルクのような香りと強いコク、木柵鉄観音は煮干しのダシのような強烈なコクを感じます。

化学調味料の使用量が分かるようになる

お茶の違いが明確に分かるようになると、天然由来のダシの香りや味も立体的に明確に感じるようになります。そして驚くことに化学調味料がどのくらい入っているかが判断できるようになります。たとえ品質表示に「調味料(アミノ酸等)」と記載がなくても、化調が入っていると一瞬にして判断ができます。
ある高級中華料を食べたときも、「この料理は化調がたくさん」「これは化調が少ない」など、どれくらいの量が入っているか分かりました。はじめは自分自身でも嘘っぽいなと思っていたのですが、化学調味料メーカーの研究者や営業職の人は加工品を食べて、どの添加物、どの調味料が混ざっているかを的確にいい当てることができるそうです。
そこまでは無理だとしても、食品にどれほどの化調が入っているか当てることは一般人にも可能です。

中華料理店でも使用量はさまざまで、舌がしびれるほど強烈に大量使用している店もあれば、気が付かないほど少量をダシの補助として使っている店もあります。最近の体験としては東銀座のあるラーメン屋さんで食事したときに舌の痺れ・軽度なただれが起こり、水を口に含んで30分ほど治らなかったことがあります。料理が得意な人であれば少量の化調を”隠し味”のように使うのですが、料理が苦手な人や、味覚がマヒしている人は極端に化調の量を増やす傾向にあります。調理している本人は気づいていないのでしょうが、無化調な食生活を送っている人ほど敏感に判断でき、ときに舌の痛みやイガイガを感じることがあります。

茶懐石の味がわからない?

化調の入った食品を日常的に食べていると健康はさておき、刺激の弱いコクを感じ取ることが難しくなります。
5年ほど前に茶懐石に招待されたことがありますが、季節の料理を出されても「味が薄いな」「塩もってくればよかった」と心の奥で思っていたのですが、今思えば日常的に外食や加工品、ドレッシングなどで舌が化調慣れしていたために茶懐石の繊細なダシの味がわからなかったのです。

台湾に住んでいる現地の茶愛好家に話を聞いたことがありますが、コップ一杯(約130cc)の湯に一粒の茶葉を入れて広がったら飲むといいます。それも何煎も繰り返すというのです。
実際にやってみると、ほぼお湯じゃない?と思えるほどに薄いのです。本当に研ぎ澄まされた味覚であれば、この濃さでも充分にコクや香りを感じ取れるそうです。茶の繊細な薄い味に慣れると外食の料理がいかに濃いか分かるようになります。

結果は後になってからしか分からない

私は生まれながらにして無化調な食生活だったわけではなく、昔はマクドナルドやファミレスにも行っていましたし、丸亀製麺も好きで通っていました。無化調生活をしていると、ふとした瞬間にそれらを食べたい!という衝動に襲われることがあります。私はタバコを吸いませんが、たぶん禁煙中のタバコの誘惑に似ています。
マクドナルドのポテトが食べたい!コーラが飲みたい!といった具合に、脳が強い刺激を求めます。それも一過性なので、てきとうに果物でも食べると欲求が収まったりします。

私が今まさにこの記事を書いている理由ですが、今朝デパートの地下で買った「和牛メンチカツ」と「煮玉子コロッケ」を食べたことにはじまります。口にいれ大量の化調が入っていることはすぐに分かりました。しかし久しぶりに化調を食べて、「たまに食べるとウマいな〜」と思ったのです。ところがその10分後に汚い話ですが悪心で全てを嘔吐してしまいました。
吐いたあとも口腔と胃が気持ちが悪く、慌てて台湾茶をいれて胃と口を落ち着かせました。メンチカツとコロッケは傷んでいませんし、異物混入しているわけでもありません。ただ、久々に慣れない添加物と質の悪い油を大量摂取したため、気持ち悪くなって嘔吐したのです。

ちなみに先日紹介した「礼華 四君子草」のようにMSG不使用で良い食材であれば、もう満腹で動けない!というほどの量を食べたとしても嘔吐することはありません。


どんな食品や加工品に化学調味料が含まれている?

例えば日常的に行く店に並ぶ商品で、次のようなものは化学調味料が用いられることがおおいです。もちろん含まれていないこともあります。

  • コンビニやスーパーマーケットの弁当、惣菜
  • サンドイッチ、コーンスープ、ピザ
  • カレー、シチューの固形ルー
  • 袋ラーメン、焼豚、メンマ、味付け卵、めんつゆ、パスタソース
  • ドレッシング全般、中濃ソース、焼き肉のタレ
  • ハム、ウインナーソーセージ
  • おせんべい、スナック菓子、おつまみ
  • さつま揚げ、ちくわなど練り物
  • 餃子やフライなど冷凍食品全般
  • キムチや漬物、浅漬けの素
  • 化学調味料無添加のガラスープ

これを見て分かると思いますが、スーパーに買い物に行って化学調味料不使用のものを買うことは非常に難しいことです。
コンビニ弁当や冷凍食品に含まれているというのは安易に想像がつきますが、漬物や塩味おせんべい、練り物、シーザードレッシングなどにも化調がしっかり含まれています。もしデパ地下や高級スーパーに行く機会があれば、漬物コーナーに立ち寄り商品の品質表示を確認してください。500円以上するような高級な漬物でさえ食品添加物が含まれています。

たんぱく加水分解物、還元水あめ(代替甘味料)、アミノ酸等

本来は浅漬なんてものは「白菜、昆布、天然塩」だけあれば完成します。それを製造原価の問題や保存の安定性などを理由に様々な食品添加物が含まれるのです。

248gで850円の高級ハム。肉なのにアミノ酸が入っています。
本来のハムは、燻煙の有無は別として塩漬けして長期保存を可能にした原始的な加工食品です。
現代では減塩で塩抜きせずに簡単に食べれるようになり、多くの添加物が使用されています。

「鮭ほぐし」みなさんも家で鮭を焼いて茶漬けにしたことはありますよね。加工品になるとウマミのある鮭に何故かアミノ酸を添加するのです。
「金山寺みそ」wikipediaを見ると次のように製法が書かれています。

大豆・米・麦・野菜から作られ、3ヶ月程度熟成させた食べるおかず味噌。炒った大豆を引き割り、これに麦を合わせ麹を作り、米麹、塩と合わせ、塩漬けしたウリ、ナス、ショウガ、シソを加え、密閉して3ヶ月ほど熟成させる。

この製品は麦麹もなければ米麹もない。「天然醸造」とはどういう意味なのでしょうか。

おせんべいも「アミノ酸添加で美味しいよ!」という製品と「アミノ酸や化学調味料は一切不使用!」という製品で二極化しています。写真上の二品は、調味料(アミノ酸等)が添加されていて、写真下の二品は無添加です。

「お母さんの味」「手作り○○」のような一見安心できるパックに入った惣菜も品質表示がないだけで、化調が添加されていることも当たり前になっています。写真上は安心できそうな「化学調味料を無添加」の顆粒だしですが裏を見ると「酵母エキス(酵母で分解したアミノ酸)」と「たんぱく加水分解物」、「発酵調味料」など添加されています。

これ以外にも日本の食品表示法上では原材料に用いられた調味料の表示を簡略化できる「キャリーオーバー」という規定があります。たとえば調理に必要なドレッシングやタレにアミノ酸や保存料などの食品添加物が含まれていても、それらを調味料として使っているので表記する義務がなくなります。加工食品でも調味料を副次的に使うことで品質表示のロンダリングが可能なのです。

「昔気質の職人の石臼仕込みの美味しさ」と書いてあるのに魚肉(輸入)にアミノ酸等を添加しています。昔気質の職人=輸入原料にアミノ酸添加(?)謎は深まるばかりです。

化学調味料には依存性がある

読者のみなさんに化調をやめろとはいいません。ですが化調はタバコやアルコールと同じような依存性があると思って食べるべきです。化調を常用するとそれがないと味が薄く感じて満足感が低下することがあります。

これは極端な一例ですが、あるニュース系ウェブサイトで、「インスタントカップ焼きそばにストロング系缶チューハイを入れて、そこに調味塩(化調添加した塩)を振りかけるとウマい」と指南している記事があり驚きました。
甲類と乙類の焼酎だけで語りたいことが山ほどあります。その高濃度アルコールの缶チューハイはさておき、ただでさえ化調を駆使して作られたカップ焼きそばに対して、液糖と人工香料さらには精製塩とうま味調味料を添加するというのです。これは日々の食生活でアミノ酸添加された強烈な”うまみ”と精製塩、液糖の刺激に慣れているために、常用する量が増えているといえるのではないでしょうか。

悪魔との味覚の取り引き

私はYoutubeで有名なある料理のお兄さんを毛嫌いしています。あらゆるレシピに化調を入れることを推奨して、袋ラーメンにも化調を振りかけろと紹介していて心底驚きました。「ひと口で人間をダメにするウマさ!悪魔的レシピ」といった具合にレシピを紹介していますが、その文言に嘘はありません。

目には見えない”何か”と引き換えに簡単な美味しさを得ています。

もし新鮮な野菜が手には入ったら初めは何もつけずに食べてみて、次に天然塩をひとつまみかけて食べてみてください。それで満足感が得られなかったら、いつものドレッシングを使いたくなったら、化調や液糖に依存している可能性があります。
そして、それがいつであれ食生活を変えるのに遅いということはないでしょう。

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