クレジットカードの種類とは?

クレジットカードは、「発行会社(イシュア)」と「国際ブランド」が分かれていて、発行会社は例えば「楽天カード」「エポスカード」「イオンカード」「MIカード」「ANAカード」などカードを発行する会社を指します。
厳密に言うと「流通系」や「信販系」「銀行系」など発行会社の形態によって分類することもできます。

国際ブランドは「VISA」「マスターカード(Master Card)」「 JCB」「アメリカン・エキスプレス(AMEX)」「ダイナースクラブ(Diners Club)」などカードの横に付いているロゴです。
発行会社は主に付帯するサービスやポイント、利用金額の設定、問い合わせなどに関わっていて、国際ブランドは店舗や国によって利用できるブランドが異なります。

発行会社の中でも複数の種類を用意している事が多く、年会費の安い「一般カード」学生向けの「学生カード」利用金額が高くポイントの還元率の良い「ゴールドカード」手厚い補償と最大限の利用額の「プラチナカード」など選べます。多くの会社では「VISA」「JCB」など国際ブランドを選べるようになっています。

自分のライフスタイルに合ったクレジットカードを選ぶ

長年様々なクレジットカードを使ってきましたが、結論から言うと自分の生活にあったカードが一番良いです。
月々の利用金額が10万円以下、年間の利用額が120万円以下の場合はポイントの還元率は余り考慮せずに、一番使うサービスのカードを選ぶのがお勧めです。

例えば頻繁にアマゾンで買い物をするのであればアマゾンカード、楽天市場の利用が多いのであれば楽天カード。地方に住んでガソリンを頻繁に入れるのであれば、エネオス等のガソリンスタンドのカード。郊外に住んでいてイオンモールなどを頻繁に使うのであればイオンカード。マルイで服を買うことが多ければエポスカード、三越伊勢丹系が多いのであればMIカードなどです。

自社のサービスに対しては還元率だけでなく、顧客囲い込みのために特別に割引キャンペーンを行ったり様々な優先的な対応をします。一般的な還元率は利用額の0.5~2%ですが、年間の利用額が100万円以下だと還元ポイントの誤差が数千円しかないということもあります。多くの場合は自分のよく使う店舗が発行するカードを使う方がメリットがあると言えます。
ネット上のクレジットカード選びでは、広告主からのアフィリエイトやキャッシュバックを目的とした事業者が多く、無理にアメックスや航空系カードを勧めたりすることがありますが、海外に頻繁に行ったり空港を活用しないのであればアメックスや航空系カードは不要と言えます。

他にも「高還元率カード!」などと謳って「最大10%還元」など魅力的なことを書いてあるサイトも多いですが、これらは利用金額の10%ポイントが丸々付与される訳でなく、独自のルールに則って還元されます。
例えば、「入会から3ヶ月以内に利用金額が10万円を超える場合に3%、指定のショッピングサイトから商品を購入した場合は更に5%、最大の還元は月に1万円まで」などと複雑になっていて、実際に10%還元を受けるには元々要らなかったものを買わなければならないなど本末転倒です。事情でなければ、生活圏内で頻繁に使うカードを1枚発行するのがお勧めなのです。

複数カードは持たない方がいい

よほど自己管理がしっかりして、お金の家計管理が得意でない限りクレジットカードは1枚にしておくのをお勧めします。複数のカードを所有していると、どれがいくら使って現在の合計利用金額がいくらか把握できない事があります。
もし2枚持つとしたら別の国際ブランドを選択して予備として普段全く使わないという方法が良いです。例えばメインカードにVISAを作り、予備でマスターカードを持っておくなどです。
筆者はVISAが使いやすく10年以上、何千回と利用していますがカードが切れなかった!ということは2~3回しかありませんでした。特に国内の実店舗で使えないというのはまず起こりません。
イタリアで1回で80万円の商品を買おうとして切れなかった事はありますが、日本で使うのであれば1枚しか持って無くても困らないはずです。

アメックスとダイナーズは初心者には向いていない

5年ほど前にカッコいい!と思いアメックス(アメリカン・エキスプレス)のビジネスゴールドカードを作りました。知り合いは未だにアメリカン・エキスプレスのプラチナカードを使っているそうですが、常々思ったことが「肝心な時に使えない」ということです。
店頭でクレジットカードを出すと「あ、アメックスは無理ですねぇ〜」と断られる事が数ヶ月に1回位あります。結構な頻度で、日本に居るのに一年に何回も使えない事があるのです。他にもインターネットの自社ECサイトでカードを使おうとするとカード番号が入力できないということも。
アメックスはカード番号の桁数がVISAなどと違います。そもそもECサイトがアメックスに対応していない!という事が2020年になった今でも多々存在するのです。

これには理由がありクレジットカードは加盟店手数料と言って、カード決済時に店舗が手数料を負担しなければいけません。決済金額に対して1.9%~5%などの金額を店舗が負担するのです。これらの条件は契約店舗や売上規模などによって様々なのですが、一般的にVISAの決済手数料よりもアメックスやダイナーズの手数料の方が高額なのです。
つまり10万円の商品を現金で売れば10万円入りますが、VISAを使うと手数料が2,000円掛かり、アメックスだと5,000円掛かるなんでことも存在するのです。それ以外にも月々の契約料などが高額だったりと、アメックスとダイナースを非対応にする店舗も多いのです。

日本国内でもちょいちょい使えないアメックスですが、イタリア旅行では信じられないほどに使えません。クレジットカード社会になっているのですが、アメックスは無理!という店が半数以上なのです。アメックスは海外旅行保険や付帯するサービスは優れていますし、紛失時の対応や再発行もスピーディーという利点があり旅行者に人気ですが、カードが使えないのであば元も子もありません。またJCBも意外に使えないこともあり、VISAかマスターカードがスパッと切れるカードと言えます。クレジットカードの利用額が月間50~100万円の場合はアメックス+VISAという二枚持ちでも良いかもしれません。

利用金額を低めに設定しておく

海外で商品を仕入れたり、仕事で使う場合のであればプラチナカードで枠が500万円あると急な出費でも対応できて便利ですが、普通に日常生活で使うのであれば10~30万円ほどに利用可能額を抑えて設定しておくのが良いです。
殆どの人は請求書が来て「今月も使いすぎてしまったな!」と感じるものです。キャッシュレス社会になり現金を持ち歩く事が減りカードで支払っていると、今いくら使ったかが判断しにくいです。

2~3千円の少額な買い物は忘れやすく、請求書が来てから思い出します。家計管理が得意でなければ20万円程度でストップするようにカード会社に申請しておき、必要な時だけ一時的な増枠を電話で依頼すると良いです。何ヶ月も使っているとカード会社が優良顧客と認定してカードの枠がどんどん上がっていきます。申請していなくてもショッピング枠が50万円、100万円と自動的に引き上げられるのです。
最近はクレジットカード会社の利用金額アプリを提供しているところも多いので、逐一どれくらいの金額を使っているか把握すると良いです。ただ気をつけた方が良いのが、店舗によって利用確定までの時間差があり、遅いと数週間してから計上されたりします。ですので利用明細よりも利用可能額から算出した方が正確です。

そんな訳でまとめると、身近で良く使うサービスや店舗のクレジットカードを作り、ポイントと請求を一箇所にまとめる事でシンプルに出納管理ができます。できればVISAかマスターカードがお勧めという事です。

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1989年 静岡市出身。主な執筆分野:ライフスタイル、旅行、料理、お酒。