1846年、スイス ル・ロックルで時計職人ユリス・ナルダンは未来の時計の明確なヴィジョンを構想していました。海上の揺れで明確な時間が測れない問題を解決する技法と、それを実現できる自信です。
ユリス・ナルダンの時計は民生用だけでなく軍事用にも採用されるほどの高度な精度を持ち、1870年代には50をも超える海軍や国際運輸会社が採用するまでに至りました。特にマリンデッキクロノメーターは正確な航海のために船員用計器として用いられていました。
時計製造の歴史に刻まれるような素晴らしい業績にもかかわらず1980年代にクオーツ時計の登場によって会社の運命が脅かされます。しかし、その時に再度ブランディングを行いルネッサンスを設計するようになり再び脚光を浴びることになりました。
時計の天才であるルードヴィッヒ・オクスリン博士との偶然の出会いが、ウリス・ナルディンの転機を迎え、創造的なインスピレーションと新しい素材、例えばシリコンの積極的な使用を組み合わせた革新的な時計作りの動きをもたらしました。
それ以降、ユリス・ナルダンは創意工夫と斬新なアイデアで次々と新しいモデルを発表します。マスターエナメルの会社であるDonzéCadrans社の買収や、DIAMonSILのようなハイテク素材の管理、 2014年にはユリス・ナルダンは、KeringのLuxury WatchesとJewellery部門をチームに加えて大胆な革新を行いました。
170年以上に渡り先を見越したユリス・ナルダンは海にルーツをたどり、現在までも多くの時計愛好家や冒険家達に愛されています。
