ブルゴーニュワイン2018年は当たり年?実際に比較してみました

はっしー

写真を見て「あ、あかん!」と思った人は熱心なワインマニア

こんにちは、はっしーです。
今回「ブルゴーニュワイン2018年は当たり年?実際に比較してみました」というタイトルで当たり年ワイン記事をお届けする予定だったのですが、内容に変更がでました。(写真を見て何故ヤバいか当てれたら相当なワイン通です。)

今回紹介するグロ・フレール・エ・スールの「オート・コート・ド・ニュイ ルージュ」は手頃な値段で買えるブルゴーニュワインのひとつで、コート・ドール北部「オート・コート・ド・ニュイ」という複数の村から収穫されたぶどうを使ったワインです。特徴としては黒に近いほど濃い色調と、カルフォルニアのピノのような強い果実感があります。

普段、一級や特級のブルゴーニュを飲んでいる人からすると広域ブルゴーニュのグロ・フレールは、少し子供騙しのように感じるかもしれませんがワイン初心者が飲むにはカジュアルで向いている1本なのです。
ストックしてあった2018年を飲んで「これ果実感あって濃くて日常飲みにはいいな〜」と思って楽天市場で検索していると、通常3,800円ほどで販売されているこのワインが大特価で2,200円で販売されていました。

この時点で疑ってかかれば良かったのですが、「2千円で本格派のブルゴーニュが飲める!」とぬか喜びして何本も購入してしまったのです。

ブショネと酸化ワインを掴んでしまった!

「2017年が長期熟成に向いている、2018年は薄く水っぽいことも」

こんな風に見出しをつけたかったのですが、実際に購入した二本のコルクを抜くと「あ……やっちまった」
2016年は完全にブショネ、2017年はブショネでは無いものの強烈に酸化して酢になっています。

楽天市場のショップに100本以上も格安在庫が残っていた理由が分かりました。
安いからといって衝動買いした私がババを掴まされてしまったのです!普通に考えれば在庫豊富な新しい2018年の方が安く、2016年や2017年は売り切れる、もしくは市場の流通量が減るので高くなるのが常です。希少なグレートヴィンテージの2015年なんかは1.5倍近い値段がつくことがあります。

ブショネや劣化ワインを引いたときのコツは「負けを重ねない」こと

ここ数年ワインの修行を積んできて覚えたことがあります。
もし同一ロットのワインを複数本購入して、1~2本が傷んでいた場合は残りの全ても傷んでいる可能性が高くなります。
とあるボルドーワインで同じ経験をしました。例年5,0000円で販売されているものが、2013年だけは2,980円と割安で販売されていて、「これはラッキー!オフヴィンテージ(当たり年でない)から安いのだ」と思い12本購入したことがあります。

1本開けると中が傷んでいてブショネ、ワインが飲めたものではありません。気を取り直して2本目、3本目と抜栓を続けます。ここで気がついたのです!残りのワインはすべてブショネだと!
多くのワインショップではブショネの場合でも返品ができません。未開栓の新品状態であれば返品できる可能性もありますが、一度売ったものなので嫌がられることでしょう。そうなるとブショネのワインを引いた場合は未開栓のままヤフオク・メルカリで二次流通させるのが得策といえます。

さもないと「5,000円のワインが安くなった」と思って買ったつもりが、35,760円で飲めないワインというババを掴まされることになります。損切りは大切なのです!

犯人は「完全無添加」酸化防止剤(SO2)の添加廃止が原因

原因を調べて見ると2016年と2017年はグロ・フレール・エ・スールの新しい試みで「完全無添加」酸化防止剤(SO2)添加を廃止をしたそうです。つまり今回の2016年、2017年は酸化防止剤不使用なのです。

そして驚くことに2018年からは酸化防止剤の使用を再開!
これは何を意味しているかおわかりですね?流通したワインの質があまりに酷いので、たった2年で無添加ワインをやめてしまったのです!
私が引いたような傷んでいるワインが2016~2017年ヴィンテージで大量に流通したということになります。
それを裏付けるように、あるソムリエは「2016年のグロのエシェゾーを開けたけれど、この作りなら一生使わない粗悪さ」とまでいっていました。

完全無添加というのは聞こえが良く、正常ならきっと身体にも良いことでしょう。しかしワインというのは醸造酒であり、果実を絞ったジュースからできています。果皮の表面や醸している状態のマストには発酵にかかわる酵母以外にも様々な菌が付着しています。それらが瓶に詰められたときに亜硫酸塩などで正しく殺菌がされないと、悪い菌が繁殖してワインが劣化したり、菌がいなくても酸素に触れて急激に酸化したりと健康でないワインになってしまう可能性が高いのです。
2018年には使用を再開したことからも、目に見えるひどい失敗続きであったからといえます。

サントリーのようなRTD(Ready To Drink)で何億本ものペットボトル製造をしているような品質管理の鬼であれば、味はさておき、酸化防止剤の不使用でも安全で健康的なワインが製造できます。酒販店でみかける「酸化防止剤不使用ワイン」は成立するのです。
しかし、いまだ多くの工程を職人が手作業でおこなっているブルゴーニュでは「発酵」という工程自体が神がかった神秘的な方法で、温度や湿度、作り手の加減など偶然が積み重なり、その過程で奇跡的な美しい香りや味わいが生まれるのです。
職人のカンと奇跡に頼っているブルゴーニュの生産者には、無添加ワインというのは危険すぎるのです。

ブルゴーニュワイン2018年は当たり年?

すっかりグロ・フレール・エ・スールのハズレ年ワインの危険性について語ってしまったので、実際にブルゴーニュワインの2018年は当たりかどうかに話を戻したいと思います。
多くのメディアやワインショップでは2018年は当たり年でグレートヴィンテージ豊作年といわれています。
実際に10種類以上の2018年ブルゴーニュ、ジュヴレ・シャンベルタンやヴォーヌ・ロマネ、フィサン、ボーヌ、ポマール、ヴォルネイなどを飲んでみると「果実味があって早のみである」と思いました。生産者によっては2015、2017年と比べると完熟しすぎていて冷涼な香りが出ていなかったり、水っぽく仕上がってしまっているものもありました。
ピエール・ダモワ、フーリエなども2018年は長期熟成というよりは、今年から数年以内に飲み頃を迎える傾向にあります。

すぐに飲むのであれば2018年、今から数年寝かせないのであれば、2015年や2017年を狙うと良いと思います。

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