昨日の快晴と代わって、冷たい雨で気分が憂鬱だったので神保町で蘭州ラーメンを食べてきました。
実は二回目なのですが、日本のラーメンには存在しない複雑な薬膳スパイスの香りが食欲をそそり、なんとも健康的な感じなのです。

場所は神保町の靖国通り沿い、多くの書店や古本屋が立ち並ぶなかに突如として現れます。
通り掛かってスープの匂いに誘われる人も多そうです。近くの駐車場は10分500円と値段が異常に高いのでご注意下さい。

老舗蘭州ラーメン店『馬子禄(マーズルー)』とは?

数ある蘭州ラーメン店の中で唯一中国政府から「中華老字号」に認定中国政府から中華老舗ブランドとして認定され、本物の老舗だけが持っている称号「中華老字号(ジョンファ・ラオズハオ)」。シルクロードの蘭州市で100年以上も蘭州牛肉麺を提供している『馬子禄(マーズルー)』は、数ある蘭州ラーメン店の中から唯一、「中華老字号」に認定されています。

百年伝統の牛肉薬膳スープ 国産のハラル認証牛の牛肉や牛骨を10種類以上の薬膳スパイスと一緒に、長時間煮込んで作った100年継承の秘伝のスープ。 牛の凝縮された旨味と薬膳スパイスの香りが食欲をそそります。牛肉の旨味と秘伝の薬膳スパイスの風味を最大限に引き出すために、不純物のない硬度ゼロの超軟水を使用。 公式サイトより引用 https://lanzhou-lamian.com/

牛肉や牛骨を薬膳スパイスと長時間煮込んだスープで、優しい味わいです。中国の内陸なのですが、台湾のスープにも似たようなニュアンスがあり、中華粥のような香りがあります。

注文は入店と同時にするスタイル

入店と同時に注文をする形式になっています。混んでいて列がある場合は、外の看板を見て予め、どの麺にするか選ぶと良いでしょう。私達は一番人気の細(シー)を選択しました。他にも毛細(マオシー)極細麺、二細(アーシー)中太麺、二柱子(アージューズ)太麺、韮叶(ジューイエ)平麺、寛(クワン)太めの平麺、大寛(ダークワン)極太の平麺、蕎麦棱(チャオマイレン)三角麺、粗蕎麦棱(ツーチャオマイレン)太めの三角麺と、9種類の麺から選べます。注文するとその場で伸ばして作ってくれるのが特徴です。

席が空くとアンティーク調の店内に案内してもらえます。昼時は非常に人気で行列ができることもあります。
ちなみに「黒酢」を頼んでおくと小瓶に入ったものをつけてもらえます。テーブルの下にはティッシュ箱が隠されていてスマートです。

中々出会えない特徴的な香り

メニューが1種類だからか提供時間は非常に早く、空いていると2分程度で出てきます。
麺の量が非常に多く、一般的な店の量でいうと大盛りから特盛りの部類です。女性には多すぎるかもしれません。
肝心の味わいですが、塩加減が控えめで、あっさりしつつもコクのあるスープで中々素晴らしい!
どのような香辛料かは分からなかったのですが、日本では中々出会えない香りです。最初のうちはそのまま食べて、途中でラー油を溶かすと辛口になって飽きがきません。

そして最後の方になって黒酢を一部にかけて食べると、再び味に変化があって楽しめます。完全に混ぜてしまわずに、右側に少し垂らせばスープの比較もできるのでおすすめです。スープは非常に美味しいのですが、麺はうどんのような感じでコシは余りありません。また非常に長いのが特徴で60~70センチ以上あるのでしょうか。一回ですすり切るのは難しいです。
具材の牛肉ですがお世辞にも美味しいとは言えずに、ビーフジャーキーをお湯で3時間煮込んだ残り滓のような味わいです。
中国本土であれば200円程度で出てきそうな屋台の味ですが、都内で簡単に衛生的な環境で食べれるというのは950円の価値はあるかと思います。疲れているときにも休まるような味わいです。月に1回位無性に食べたくなります。

自家焙煎珈琲 神田伯剌西爾(神田ぶらじる)へ

馬子禄から徒歩1分のブラジルでコーヒーをすることに。終末はこの隣でガレージセールがやっていて、中古本が3冊500円、その他にも絵画やポスター、陶磁器、布などの美術品なども販売していて賑わっています。
一時期はマイセンの食器が激安で並んでいたり、本当にタイミング次第としか言えません。先日は伝統的な和の織物と浮世絵が手頃な価格で販売されていました。

話がそれましたがブラジルは地下にあります。急斜な階段なのでお気をつけ下さい。

ブラジルの雰囲気は完全に田舎の古民家。神保町の例外に漏れず席は狭く、テーブルも椅子も低いのが特徴です。

昼頃に来るとサラリーマンがごった返していたり、大混雑で座れないような日もあります。
ですが大抵は入ることができるはずです。コーヒーの種類も多く、チケット回数券などもあります。

和風なカウンターもあります。エインズレイのフラワー・オブザ・マンスのキャビネットに謎のコーヒーカップが飾られています。ロイヤルウースターのような、日本製のような謎のカップ郡です…。
本日のオススメの珈琲があるので、好きな産地であれば選ぶと良いでしょう。味わいですが、神田・神保町にありがちな、焙煎も抽出も濃いやつです。コクというか苦味が前面に来るタイプのコーヒーです。

この手のコーヒーは喫煙者には愛飲されるタイプで、煙に負けないパワフルさがあります。喫煙目的店として使っている人も多いようです。先日はシルバーのシガレットケースで御丁寧にもオイルライターで嗜む人を見かけましたが、そんな人たちが残っている街です。

ちなみにアイスコーヒーは”アレ”なので、ホットコーヒーやアラカルトメニューを注文すると良いでしょう。
古臭いフォントがまた素敵です。スイーツも各種揃っているので、彼女と神保町で古本屋さん巡りをして、戦利品を手に休憩するというエモいデートにもおすすめです。モクモク席と、モクモクでない席が分かれていますが、モクモク席のほうが雰囲気が良いです。

囲炉裏なんかも完備(?)
どうでも良い事なのですが、囲炉裏を見るたびに静岡市にある100年ハウスを思い出します。幼少期に少し過ごした場所で、100年は経ってそうな古民家の茶の間に囲炉裏があり、暇な私が火鉢でつついて遊んでいました。当時は恐ろしくつまらない空間だと飽き飽きしていましたが、アラサーになった今、和室で囲炉裏でも囲いながら炉端焼きでもしたいな〜という漠然とした望みがあります。

そんな訳で本日も落ちのない食レポ、コーヒーレポなのでした。おわり。

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1989年 静岡市出身。主な執筆分野:ライフスタイル、旅行、料理、お酒。